参議院選挙では、自民党は、改選議席数を+6とし、121議席(総議席数242)となった。岩手選挙区の平野議員が自民党に入党する見込みなので、122議席となり、単独過半数になる見込み。
そして、今度は、総額28兆円におよぶ、経済対策をおこないたいという。うち13兆円は、国と自治体による追加支出と財政投融資によるもの。リニア新幹線の名阪延伸の前倒しの為のJR東海への優遇融資なども含まれる予定。対策は、8/2前後にもまとめるという。
 が、この経済対策は、なんだか既視感のある話だ。さっぱり効果のでなかった、以前の自民党政権末期のあがきのころの話と。
あわせて、GPIFの損失の件と日銀の金融緩和策が発表された。
 GPIFの株式運用比率が大幅にひきあげられたのは、2014年で、大量の資金が株式市場に流れたわけだが、それで、今日の株式の状況なので、今の株式市場は、相当に、GPIFによって、買い支えられているといっていいだろう。
 日銀の金融緩和は、アベノミクスの打出の小槌だったが、もはや、なにほども、その魔力は、残ってない。
 ちょうど、エル・アラメインのロンメル軍みたいに、すべてが、伸びきってしまったような。

 今年の12月がくると、安倍政権は、4年もったことになるが、その先行きは暗そうな。
 決められない政治の打破を唱えて、やってきた現政権・自民党であるが、そうはいっても、難しそうなことは、なにも決めれていない。

  • 沖縄には、ゼロに近い低回答をつづけて、独立を促す気?
  • 消費税はあげられないが福祉も削れないので、借金で将来世代につけ回し?
  • 2020年にプライマリー・バランスの黒字化は、どーなった
  • いつまで新思考とかいう日露交渉をだらだらやるき?
  • 核燃料再処理、もんじゅ、最終処分地の話は、日米原子力協定の期限(2018年7月)ぎれまでに、目鼻がつくのか
  • 男子が1人になってしまった皇族の皇位継承問題は無策でいいのか?
  • 選挙制度の改正は?


と、"安保法制の整備"とTPPという山をこえるのがやっとで、あとは、すべて、既視感が漂っていて、サプライズはないし、現状打破は、出来そうにない。(TPPは成立してないし。)しかも、その安倍政権からの禅譲を期待してるのが、安倍外交のおかげで影が薄いどころか、存在しているのかわからない岸田外相と、地方創生というけど、なにをやってたんだという石破特務大臣というから、自民党も議席が多い割には、人材の払底感は、甚だしい。期待できるのは、除名されるのかもしれない小池百合子だろうか。(次の総裁選は、2018年9月)
 河野太郎が言っていたように、自民党は、与党であることが、レゾンデートルで、それ以外は、理念が希薄な集団になってしまった。その傾向は、同じく、与党であることがレゾンデートルの公明党との野合で、一層強くなってしまった。かといって、もちろん、共産、民進は、話にならないし。

これで、次期US大統領が、トランプだと、まさに平成の黒船到来で、地政学上の地殻変動的な事態が起きそうだが、それには、おそらく対処できないだろう。だから、ヒラリー・クリントンに、なにがなんでも、勝ってもらうしかない。もし、トランプが勝てば、21世紀だけど、また、動乱の時代がやってくるのかもしれない。