Philip K Dickのヒューゴ賞をとった、パラレルワールド小説を、AmazonがTV映画化したもの。といっても、TVで放映はされていないと思う。原作とTV映画は、土台はシェアしているが、だんだんと違いは、大きくなっていく。
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ストーリーのベース
 WW2は、ナチ・ドイツが、原爆の開発に成功して、1945年に、ワシントンDCに、原爆を落として、USの政府・軍首脳は、抹殺されてしまった。そのあと、日独が、両岸で上陸作戦を行ない、USは1947年に無条件降服して、アメリカは、ロッキー山脈一体を中立地帯として、日独に東西に分割されてしまった。そんな、1962年のサンフランシスコとニューヨークが主な舞台。'The Man in the High Castle’が創ったという、WW2に連合国が勝利する、というニュース映画が、密かに市中に出回っているが、日独の官憲とレジスタンス運動が血眼になって、それを追っているという。

コメント
 昔、英語の本を一冊読破するのが、大変な骨おりだったころに、これを読み始めたが、途中で投げてしまったことがあった。というのも、途中までは、結構、眠いので。
 で、映画の方は、2シーズン構成で、10エピソードが1シーズン。1エピソードは、約60分だ。映画の方は、眠くはなくて、小説より、いいんじゃないかと思う。まだ、シーズン2は、日本では公開されていないので見てないが、本国では、USのprime会員限定で、12/16より公開されている。
 1962年とはいえ、少々、日本人の描き方は、古風すぎるような。皇太子妃や田込通商大臣の言い回しは、かなり違和感あり。で、NYCのナチ親衛隊のトップは、ジョン・スミスという冗談のような名前の人物がオーバーグルッペンフューラー(大将)だ。これは、ルーファス・シウェルがやってるが、はまり役だ。
 なにしろ、時間をかけているので、キャラクターの描写が丁寧だし、時代考察も、丁寧。親衛隊や憲兵隊のユニフォームもさすがに、専門家の指導であわせてるんだろう。
 謎のフィルム(実は、WW2は連合軍が勝利した)は、どういう意味なのか。ラインハルト・ハイドリヒらの先制核攻撃で、日本を打倒して、世界支配を打ち立てるという企みは?と、シーズン2に、期待を持たせるできになっている。

PS
シーズン3も存在するようで、現在、製作中のようである。

PS2
オーバーグルッペンフューラー ジョン・スミスの帽章は、なぜだか、国防軍のものらしきのがついているが、どういうことなんだろう。SSの帽章は、すべて、トーテンコップ(髑髏)なはずなんだが。