この2年ほど、サイバーホームPCは、ThinkPad T400/Bodhi Linux 2.3.1で、やってきた。もともと、Bodhiは、EnlightenmentというDesktop環境を採用していたのだが、Enlightenmentのアップデートポリシーとあわないので、Enlightenmentの本流とはフォークして、rel4.00からは独自のDEを作ることになった。Mokshaという。Mokshaを採用しているのは、Bodhi以外には、ないと思う。


 Bodhiは、もともとマイナーで、ほんとにメンテやっていけるのかいな、というくらいチームは脆弱だったのだが、rel 2.3からrel 4.0へのアップデートは手作業が必要ということで、重い腰をあげて、引っ越し先を、検討することになった。
 そして、今回、SSDの導入にともない、OSを変えることにしたが、まずは、deepinというのを試してみた。これは、Ubuntuをベースに、DEが、deepinという独自のものになる。
 この環境は、エンドユーザー指向が強いもので、自分であれこれ、カスタムしたい人には、向かない。はじめからある、deepinのDEで満足できない人は、これを選ぶべきではないだろう。(だから、私は、再度、引っ越すことになると思う。)

Deepinのいいところ
  • Chrome,Flash,Steamなどがついている
  • VideoとMusicプレイヤーの完成度が高い
  • Thinkpadのボリュームコントロールキーなどが効く
  • 中国人が開発しているので、input modeなどの話がわかっている



deepin-small



Deepinのよくないところ

1. Workspace switcherがつかいずらい。
deepinでは、Workspaceとはいわず、Multitask Viewという。つまり、Launcherの左から3つめに、Multitask Viewというiconボタンがあり、これをおして、サムネイル化されたworkspaceが並列に提示されて、その中からマウスクリックで選ぶ。いわば、今のMac-OSのミッション・コントロール的なものだ。だが、Xfce,MATE,Enlightenmentの普通のworkspace switcherの方が、クリック一発で簡単だ。これが、私にとってのショーストッパーだった。

2 Launcherのカスタマイズが不明
deepinには、dock styleのLauncherが標準でついているが、これのカスタマイズ方法は、できるのかどうか不明。deepinにとって定番のものが、最初に5つ、うしろに4つほどついている。現在、起動しているAppは、Launcherに表示される。LauncherにないAppは、Launcherの最左翼のLauncher iconを押して出てくる画面で選ぶか検索入力しないといけない。検索が、割りかしスマートなのは救いだが。

3 skinの選択が少ない
私は、黒の背景に、白の文字となるダーク系の配色が好みだが、deepinでは、light,darkの2つのスキンしかない。ところが、darkの方は、背景色は黒ぽくていいのだが、フォアグラウンドの文字は、ダークグレーみたいな色で、これが、読みづらい。

4 system languageとuser languageの区別がないみたい
この2つの概念は、違うものだと思うが、deepinで、日本語を使おうとすると、system languageを日本語にしないといけないみたい。日本語は、deepin install直後ではつかえず、system languageを日本語にして、input method(ibus or fcitx)とinput engineをinstallしないといけない。

5 ThinkPad T400固有のサポートが不備
 カーネルは、ThinkPad対応のモジュールを含んでいるようだが、バッテリーの充電コントロールができないみたい。また、Bluetoothでは、KRC-86Bというa2dpレシーバーを見つけれなかった。

 deepinでは、package managerはsynapticだが、最初からこれはinstallされていなくて、deepin storeで、ダウンロード・インストールする必要があるくらいで、基本的に、installした状態で、deepin storeに必要なものがある、という人向けだ。

結論
 Workspace switcherが使いづらいのとカスタマイズがしにくいみたいなので、ボツになると思う。