CBRのミラーエクステンダーを作ろう、という目論見のもとに、Qidi Tech X-One2という3Dプリンターを買った。
これを、選んだ理由は、ほぼ完成品で、金属製筐体で、精度もよさそうだったから。キットの物は、もっと安いのが多いが、バイクのメンテなどのやりすぎで、組み立ては勘弁してもらいたい気分だったのと、精密さが重要ということで。amazon.co.jpのユーザー評価も概してよかったし。
 物は、注文して、翌日に来た。

よくないところ
 取説は、Quick Start GuideとSlicer User's Manualとぺらっとした紙が1枚あるだけだ。もちろん、英語で日本語はない。Quick Start Guideは、セット内容、窓、取っ手の取り付けなど。Slicer's User Manualは、Windows用なので、Macでやる予定の私の役にはたたない。
 他に、SDカードがついていて、このなかに、PDFマニュアルや動画が10個ほどあるのだが。PDFマニュアルは、簡単なもので記述は多くない。ビデオは見たほうがいいが、十分というほどではない。
 Macで使う人のために、Curaというスライサーが、SDカードの中に入っているが、X-One2用にカスタムされているわけではない。だから、この設定のための情報は、ネットで集めるしか無い。
 さらに、この会社は、ウェブサイトはあるんだが、中身はほとんどないので、あまり役に立たない。

よいところ
 プリンタのパネルで操作がやりやすい。
 SDカードのデータをよんでプリントなので、PCに接続しておく必要がない。
 カスタマーサポートのレスポンスは、速い。
 3Dプリントの仕上がりも素敵

設置場所
 やってみるとわかるが、3Dプリントは大変時間がかかる。CBRのミラーエクステンダーみたいに、それなりの大きさだと、簡単に8時間とかかかってしまう。設定によれば、丸一日近くかかることもあるだろう。プリンティングしている間は、プリンタは、かなりの音を出す。だから、設置場所も工夫が必要だ。仕事場や、寝室などでは、問題が多い。うちは、仕事場に設置したが、これからプリントするのは、寝るときにすることにしよう。

データ作成環境
スタンドアローンでプリントすることがほとんどだから、作成環境は、Windows,Mac,Linuxのどれでもいいだろう。要は、gcodeファイルをSDカード上に作ればいいんだから。3D CADでSTLファイルを作り、Slicerで、gcodeファイルに変換する。

 私は、CADは、AutodeskのFusion 360を使うことにした。これは、WindowsかMacしかない。
Slicerは、Curaを使うことにしたが、これは、オープンソースのソフトで、Linuxを含むどの環境でもある。当然、画面がでかくないと作業は辛いから、1920x1024程度の画面は欲しいところだ。

プリントサンプル

R0010067Qediのテストプリント、直方体

R0010068CBRミラーエクステンダー、PLA試作品。プリント所要時間6時間ほど

R0010069X-One2用フィラメント・ホースホルダー、プリント所要時間 45分ほど


PS
このプリンターであるが、なんだか、在庫があまり日本にないみたいで、amazon.co.jpでは、在庫切れの表示がよく出るようだ。ともあれ、英語かマンダリンが問題ない人なら、サポートもうけれるし、ブツはいいものなので、私は推奨する。

PS2
 プリンターには、立派なヘラがついてくるので、amazonの合わせ買い物のヘラを買う必要はない。
また、フィラメントは、スプールの直径が50mmないとはまらない。一部に、スプール穴30mmのフィラメントがあるが、そういうフィラメントは、30mmのスプールを保持できるホルダーを買うか、造るかしないと使えない。

QIDI Tech X-One2

PS3
X-One,X-One2には、おまけで、ランダムカラーのPLA 1kgリールがついてくるのだが、たいてい、赤っぽいオレンジ色のもののようである。

PS4
どうでも、いい話だが、私は、これを、498で買った。だが、現在(11/19)のamazonの値段は、549と10%近く値上げになっている。

PS5
 X-One2を買った人は、これの箱は捨てない方が良い。というのも、ABSの造形の時に問題となるプリンター動作環境の温度保持の為に、有効な方法のひとつが、プリンター全体を箱で囲むことなので。